会長の挨拶

東北大学理学研究科教授・副研究科長
小原 隆博(昭和55年地物卒)

 先刻、令和2年10月末の総会において、佐藤繁先生の後任として会長に選出されました小原隆博です。 私、これまで、佐藤会長のもとで、副会長をさせて頂いておりました。歴代、泉萩会会長は、加藤愛雄先生、森田章先生、伊達宗行先生、田中正之先生、佐藤繁先生と、名誉教授の先生方が務めておられました。私、初めての現役という事で、果たして職務を果たせるか、はなはだ心もとない状態ですが、経験豊かな副会長、理事の先生方のサポートを頂きながら、泉萩会会長を頑張って務めさせていただく所存です。至らないところが多々ございますが、頑張って参りますので、何卒ご指導の程、宜しくお願い申し上げます。

 泉萩会は、1984年11月に設立され、現在、会員は7000名を超えています。構成員であります理学部卒業生、理学研究科修了生、現役の学部学生、大学院生、教員の間の相互の親睦と交流をはかり、今後の物理系教室の発展に資することを目的としています。泉萩会では、年1回の会報誌発行(6月)、講演会・総会・懇親会の開催(10月)、若い研究者を励ます森田記念賞・泉萩会奨励賞の授与(10月)等を行っています。この中で、幅広い層の会員が一堂に会して交流するのは、年1回の総会です。平成27年秋の総会から、理学研究科合同C棟3階「青葉サイエンスホール」を主会場とし、懇親会は同じ2階のレストランで行なっています。この会場は、仙台市営地下鉄東西線「青葉山駅」から徒歩1分のところにあり、参加の皆様の利便性が良いロケーションです。ただ、残念なことに、今年はコロナ禍のため、集まることが出来ませんでした。コロナ禍が収束次第、出来るだけ早い機会に、従来の形で再開したいと考えております。

 さて、東北大学は、「研究第一主義」の伝統、「門戸開放」の理念、「実学尊重」の精神を受け継ぎながら、長きにわたり高等教育を推進し、世界と地域に開かれた研究大学として、指導的人材を養成して参りました。そうした努力が評価され、2017年には、東京大学、京都大学とともに、指定国立大学に選ばれました。この指定国立大学において、東北大学は、学部・研究科の壁を越えた横断的な融合研究の推進、社会的課題を解決する研究の推進を掲げています。そして、これまで創り上げてきた先進的な教育プログラムを、世界に向かって展開し、国際舞台で活躍する若手リーダーの育成に取り組もうとしています。こうした活動において、自然の摂理・真理を探究する理学系への期待は、東北大学内においていよいよ大きく、それは、ひとえに、先端研究の担い手として人類の英知を結晶化して来た理学研究科への期待でもあります。また、次世代を担う理系人材の養成に力を注いでいる理学研究科の姿勢は、社会と世界から大いに期待され、最も採用したい理系学生の筆頭に東北大学があがっている現状です。

 歴代の泉萩会会長が重ねて述べられていましたように、理学部物理系の学生には、広範な基礎学力の習得、そしてそれらを基にした応用的発想力の獲得、そして、広い視野と国際性、高い倫理観を身に付けることが課題として課せられています。こうした学生の成長の局面で、研究者ならびに高度職業人としてのOB・OGの先輩方との交流は、大変重要な意味を持ちます。多くの貴重な出会いを、泉萩会構成員間に創出して行く事が、私たち運営側に求められている責務と考えております。若き学生・院生の皆様の将来は、我が国の将来でもあります。そして、現代社会の担い手として、日々ご活躍の卒業生の皆様には、貴重なご自身の経験を続く世代に伝えて頂く事を契機に、ご自身の益々のご発展に資していただく機会として、本同窓会活動を活用いただけるとすれば、それは、泉萩会の存在の大きな証になります。私は、これまでに増して、皆様の交流の機会を創出して行きたいと考えております。具体的には、先刻発足しました理学研究科をユニットとした「理学萩友会」、さらに、設立20年を越えました「青葉理学振興会」との連携により、広く会員同士の交流の機会の創出に向かって、努めて参りたく存じております。

 末尾になりましたが、泉萩会の運営に関するご希望と忌憚のないご意見を、お寄せ頂きたく存じております。今後とも、会員の皆様には、ご協力、ご指導の程、重ねてお願い申し上げます。


令和2年11月吉日